令和6年9月文楽鑑賞教室『伊達娘恋緋鹿子』『夏祭浪花鑑』新国立劇場 小劇場

「新国立劇場 小劇場」で「令和6年9月文楽鑑賞教室」を拝見しました。

配役

人形のダイナミックな動きが楽しい『伊達娘恋緋鹿子 火の見櫓の段』から。木ノ下歌舞伎で『三人吉三廓初買』を見たばかりなので、感動が増す。新国立劇場は大劇場も小劇場も客席が一番前でも舞台と同じ高さ、歌舞伎なら迫力あって良さそうですが、文楽は人形が宙に浮いて見えるので、やや下方から見た方が自然なのかも。

桐竹勘次郎さんによる「解説 文楽の魅力」は、最初はつめ人形を持って、続いて映像での文楽の歴史、三人遣いの女形の人形を使っての説明。足遣いの方の姿勢は本当大変そう。

夏祭浪花鑑』は「釣船三婦内の段、長町裏の段」、歌舞伎と比べると大らかな下ネタなど関西らしさが如実に。「住吉鳥居前の段」がないと三婦の性格がわかりにくく、とんでもない爺さんに見えますが、お辰の顔を傷付けてしまったという後悔はしっかり感じる。そして女の義理を立てながらも、自分の顔に恥じらうお辰の思いにグッときます。義平次は歌舞伎と比べると嫌味さは減りますが、気持ち悪さは増す。歌舞伎と文楽、比較して見られるのが楽しく素敵な鑑賞教室でした。

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