国立能楽堂で「11月企画公演 管絃・催馬楽・住吉詣」を拝見しました。
配役
管絃「平調音取(ひょうじょうねとり)」「王昭君(おうしょうくん)」、催馬楽「伊勢海(いせのうみ)」、管絃「萬歳楽(まんざいらく)」
久々の雅楽、篳篥の音が大きいのは、やはり人間の主張が煩いということなのか。催馬楽がとても良い。「伊勢海の 清き渚に 潮間に 神馬藻や摘まん 貝や拾はん 玉や拾はん」だけの歌詞を、あれだけの時間をかけて歌う時間の流れの緩慢さがとても良い。
能『住吉詣(すみよしもうで)観世喜正(観世流)』
源氏物語の「澪標」から。住吉大社で原作では出会わなかった光源氏と明石の上が出会うという設定変更が興味深い。個人的には源氏物語で共感できる人物は明石の上くらいしかいないので、原作者も明石の上が好きだったのかもしれない。超絶美男子の光源氏を直面で演じるのはプレッシャーがかかりそう、子方の少女の1人が凄く眠そうなどと余計なことが気になってしまいます。登場人物も多く、とても華やかではなありますが、余韻はあまり残らない演目でした。今日の能面はシテ「孫次郎(出目満永作)」、ツレ「小面」でした。
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