和歌山県岩出市にあるイタリアン「ヴィラ・アイーダ」と大好きなフレンチ「ビストロシンバ」のコラボレーションランチをいただきました。「ヴィラ・アイーダ」は「ミシュランガイド京都・大阪・和歌山2022」で2つ星、グリーンスターを受賞しています。
「ラディッシュ、ブール」
ラディッシュとバターの定番の組み合わせのカナッペからスタート。
「ロメインレタス、小蕪」
ロメインレタスの下にアンチョビとオリーブのディップ。小蕪の甘みの後にグッとくる苦味がとても良い。もちろん、ほとんどの野菜が「ヴィラ・アイーダ」の農園で育てられたもの。
「人参、生姜、ターメリックのスープ」
酒飲みに嬉しいスープもおまけで。もしかしたら酒飲みの菊地シェフ、小林シェフ、ご自身のために作ったものか。
「白子、百合根、黒大根」
白カビのチーズ、白子、百合根とまったりとした味わいのある素材の組み合わせ。黒大根の鋭角的な味が料理をまとめているという点で、これも野菜が主役か。
「鳩、キャベツ、人参、ブーダンノワール」
ロールキャベツではなく、ごくしっとりと仕上げたキャベツで色々な食材を巻いた北京ダック風。上に葱の粉、味変で焦がしバターのディップ。フランス産の鳩、シンバ定番のブータンノワールの旨味にも負けない野菜の力強さ。
「鰆、コールラビ、柚子」
さや大根のピクルス、鰆の上に豚のラルド(背脂)。
「菊芋パイ、黒トリュフ、サヴァイヨン」
ラディッキオ、玉ねぎ。魚と肉料理の間にしっかりとした野菜の皿を挟んでくるのが素敵。これも面白い料理です。野菜パンみたいなイメージでしょうか。甘みはもちろんですが、やはり肉や魚にはない苦味やエグみが野菜の魅力だと感じます。
「エレゾの蝦夷鹿、春菊、塩昆布」
腿肉との説明ですが、まじか。滅茶苦茶柔らかくて旨くてびびった。今まで食べた鹿肉の中で一番かも。そしてたっぷりと添えられた春菊がまたよい。春菊の独特の味わいとソースとの調和が最高。それに出汁の旨味も出る塩昆布を使うのは、悪い意味でなく卑怯なようにも思いますが。笑っちゃうほど旨い。
「リ・フロマージュ」
ずっとワイン飲んでた小林シェフが唯一真面目に作ってたように思えるコンテチーズのリゾット。お米もヴィラアイーダ産なのかな。食感も良くて美味しい。
「洋梨、ババ・オ・ベルガモット」
上にレモンバーム。ベルガモットの強烈な香りに酔いも冷めそう。上にでっぷりと乗った洋梨が素敵です。
料理終了まで3時間ほどかかった影響もあるかもしれませんが、野菜が主役のコースとしてこの満足感は素晴らしい。最高クラスの肉や魚のような圧倒的な旨味というものはありませんが、じわじわ沁みる旨さです。特に鹿肉の一皿は記憶に残る出色の出来栄えで、最高。希少なランチに参加できて心より感謝、沢山の素敵な野菜を育て、一緒に東京まで足を運んでいただいた小林夫婦に感謝、ビストロシンバの料理はやっぱり大好きです。いつか和歌山の「ヴィラ・アイーダ」にもお伺いしてみたいものです。ごちそうさまでした。
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