日本橋公会堂で「古今亭文菊 芸歴20周年記念落語会」を拝見しました。
前座「初天神」古今亭松ぼっくり
「棒鱈」古今亭文菊
2001年に圓菊師匠に入門、2003年1月に前座になったということで、「オフィスマツバ」の適当さが素敵。鶴瓶師匠のコネで「笑っていいとも!」に若手落語家4名で出演した話、「お坊さん?」に爆笑。安らぎは自分の心の中にあると数日前に気付き、苦しみから解放されたというロマンチックなマクラ、背後にお寺ではなくワイキキビーチが見える落語家かいたら本当に楽しい。最初の泥酔している寅さんの描写が面白い。田舎侍がお声を聞かせてと芸者に頼まれ上げる奇声、「百舌鳥のくちばし」「十二ヶ月」と素敵なお声で盛り上げる。下げは「心配すんな、今こしょうが入ったところだ」
「青木先生」笑福亭鶴瓶
文菊師匠の狂言師のような特徴のある歩き方を真似して登場ですが、全然腰が落ちておらずよちよち歩き。膝が痛いと言う事で高座の前の漫談から。もうすぐ公開の映画『あまろっく』『35年目のラブレター』の話。会場を自分の空気にするのが本当に上手い。落語は自分の高校時代の先生を主役にした新作。お大声を上げると入れ歯からピーという大きな音が出る国語の青木先生の描写に爆笑。「中途半端にしろピー!」「首ピー!」「いつも通りにしてくれピー」で最後はじんわりさせるのが流石です。
「愛宕山」古今亭文菊
上方落語、前半は幇間2人のやりとりですが、文菊さんは幇間の一八と奉公人の重どんという設定。一八が登りながら歌う「コチャエ節」が楽しい。今日は歌う日なのね。「愛宕山」は上方のノリの方がしっくり気がしますが、文菊師匠の描写の細かさは凄い。特に後半は荒唐無稽な設定ですが、リアルさが感じられます。今回2階席だったので表情がしっかり見えなかったのは残念、落語はほどよい近さで拝見した方が楽しいです。
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